歯石除去について

今年も残すところあとわずかになりました。

12月のトリミングのご予約が埋まりかけています。早めのご連絡お待ちしております。また、混雑具合により、12月のご新規様のご予約はお断りすることがございます。ご迷惑をおかけいたしますがご理解のほどよろしくお願いいたします。

さて、今回はわんこと暮らされている全ての人に向けたお話です。

わんこの【歯石除去】 されたことのある方も多いと思います。その歯石除去、大きく分けて2種類あるのはご存じでしょうか??

まずは病院で獣医師さんによる【麻酔をかけての歯石除去】、もう1つはトリミングサロン等でされることのある【無麻酔歯石除去】。

この2つの中で無麻酔歯石除去を選択される方がいますが、危険で無意味な行為であることを知っておいてください。

理由その①

無麻酔で鉗子、スケーラーなどで歯面の歯石だけを取る行為により傷がつき、歯垢の付きやすい歯面を作ってしまいます。

通常、スケーリング後はポリッシング(研磨剤で歯面を滑らかに研磨する行為)をしますが、無麻酔での場合、していない可能性もあります。また、弱~強い痛みが伴うため、無麻酔での処置は危険な行為です。

理由その②

無麻酔歯石除去による被害は日本小動物歯科研究会でも憂慮されており、その行為は否定されています。またアメリカ獣医歯科学会においても、無麻酔でのスケーリングがいかに危険で不適切な行為であるかが説明されています。

動物の歯のスペシャリスト達が、公式に声明を発しています。

理由その③

動物福祉の5つの自由のうち、【肉体的苦痛と不快からの自由】、【外傷や疫病からの自由】、【恐怖や不安からの自由】を奪うことになることから、動物虐待にあたる可能性もあります。

5つの自由とは、1960年代のイギリスにおいて家畜に対する動物福祉の理念として提唱されているものです。上記以外には、【飢えと渇きからの自由】、【正常な行動を表現する自由】があります。現在では、人間の飼育下にある動物の福祉の指標として国際的に認められています。世界獣医学協会(WVA)においてもその基本方針の中に謳いこまれています。

ここまでで、無麻酔でやるメリットがないということをご理解いただけたらと思います。

では、お客様が1番不安に思っている麻酔によるワンコへの負担に関してになります。麻酔の致死率は健康な犬で0.05%程度健康ではない子も含む場合犬で0.17%と言われています。0じゃないから不安となる場合は、無麻酔による処置でわんこに与えるリスク、麻酔によるリスク、かかりつけの獣医師さんにご相談してみてください。より、説得力のある説明をいただけると思います。

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